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機能矯正が子供の成長に与える良い影響について

機能矯正は育てる矯正

矯正治療は歯並びを治すものですが、機能矯正は治すというより育てる要素の強いものです。
もともとはピエールロバン症候群(小顎症)のような先天異常の対処法として開発された経緯があります。
私の経験上で言えば、歯列不正を伴う不正咬合が起こりそうな子供は4~5歳でだいたい見極めがつきます。
そして6歳くらいから機能矯正治療をスタートすると永久歯列になるとき、つまり12歳くらいで、きれいな歯列にすることがほとんどの場合可能です。

例外的に永久歯の萌出が極端に遅延する子では時間がかかることがあります。
どれくらいの遅延がありうるかと言うと、18歳で臼歯部が8本乳歯でその下に永久歯があったという方を治療したことがあります。
この方は機能矯正の患者さんではなかったので、手つかずの状態で18歳になってしまったわけです。
しかも私が指摘するまで永久歯が萌出していないことに気が付いてなかったそうで、何もしなかったら一生乳歯で過ごしたのでしょうか。

健康観は人それぞれ

一口に健康なかみ合わせと言っても、その人の価値観や人生観、生活の様式など様々な要因が重なっていますので、なかなか一筋縄では行かないものです。
子供のお口に話を戻すと、虫歯の管理は完璧で次は健康できれいな歯並びに育ってほしいと思われる方から、虫歯はなんとか防ぎたいという方、そして最近では少なくなりましたが虫歯ができたら治しておいてほしいという方もいます。
とはいえ、やはりかみ合わせが健康な方が、そのことのQOL(人生の質)には良い影響があります。

例えば、名門と呼ばれる学校の中には入試の際に口腔内審査があり、虫歯や歯列不正があると不利になるところがあるらしいです。
また、日本では歯並びの悪さは口の健康に含まれないという考え方が主流ですが、アメリカなどではティーンエイジャーのうちに歯並びは治しておくというのが当たり前の価値観なんだそうです。
確かに私の機能矯正では中学入学時には正しい歯ならびを治すのを目的としていますが、感覚的には歯並びに心配のない子は中学生活で充分に活躍でき、学業やその他の分野でものびのびと個性を発揮しているように見受けられます。

機能矯正の影響

咀嚼機能の改善

歯並びが正常でない場合、咀嚼機能に問題が生じることがあります。
機能矯正は、正しいかみ合わせを促進し、食事を適切に咀嚼できるようにサポートします。
これにより、栄養の吸収が向上し、全身の健康に良い影響を与えます。

発音の改善

歯並びの不正は発音にも影響を及ぼすことがあります。
特に前歯の位置が正常でない場合、発音が不明瞭になることがあります。
機能矯正により、発音が改善され、コミュニケーション能力が向上します。

顔面のバランスと美容

歯並びが正常でないと、顔のバランスにも影響を及ぼすことがあります。
機能矯正は、正しいかみ合わせを実現し、顔の美容とバランスを改善します。
これは自信を持つためにも重要です。

自己肯定感の向上

歯並びが美しくなることで、自己肯定感が向上することがあります。
子供は同世代と比較し、外見に敏感です。
機能矯正により、自分自身に対するポジティブなイメージを持つことができます。

将来の歯の健康

正しいかみ合わせは、歯の健康にも影響を与えます。
歯並びが正常でないと、歯周病や虫歯のリスクが高まります。
機能矯正により、歯の健康を維持しやすくなります。

まとめ

総じて、機能矯正は子供の成長において肯定的な影響を与えることが多いです。
ただし、個々の症例に合わせて適切な治療計画を立てることが重要です。ビムラー分析に基づいて、詳細な治療計画を立てることが必須となります。

ビムラー分析に基づいて機能矯正を施術した子供達が、のびのびと育って行くのは、なんとも良いものです。