予防歯科

川越 大東にし歯科の予防歯科についてお話しいたします。

歯科疾患は、ほとんどの場合バイオフィルム感染症です。
予防歯科とは、バイオフィルムをお口の中から徹底的に取り除き、健康な状態を長期間持続させることです。バイォフィルムとは水垢のヌルヌルのような状態のものです。

デンタルプラークはお口の中でバィオフィルム化してあちこちにこびり付き、機械的に除去される以外取れることはありません。また強い病原毒性を持っています。歯の物理的な治療、つまり詰めたり被せたり入れ歯を入れたり、というのはいわば緊急処置で、歯科疾患の根本治療とはすべてのこの歯科疾患の原因、バイオフィルムのお口の中からの駆逐(付けない、ためない、増やさない、)なのです。

機能矯正でバイオフィルムのたまりにくい口の中を実現し、しっかりした審美治療で歯の治療を終えた後、お口の中をいつまでも快適に保つ、地味ですが実は治療よりもさらに重要な役割を担っているのが「予防歯科」なのです。

以下「バイオフィルムができるまで」エデストロムジャパン社ホームページより転載しました。
これは水パイプにできるバィオフィルムの話ですが、お口の中も細菌の種類以外はほぼ同じことが起こります。バィオフィルムがどんなに手ごわいかご理解いただけますでしょうか?

 

 

□バイオフィルムができるまで

清浄なパイプが水で満たされたとたんに、バイオフィルムが形成されはじめる。バイオフィルムは以下のステップでできてくる。

【ステップ2】パイオニア細菌の付着

流水しているパイプの中では、浮遊微生物はパイプ壁に近づき、境界層すなわち流速がゼロに落ちているパイプ壁における静止ゾーンに取り込まれる。これらの細胞の中には、一定時間、表面にぶつかり吸着されてから放出されるものがある。これは可逆的吸着と呼ばれる。この最初の付着は静電引力と物理的な力に基づいており、化学的付着ではない。可逆的に吸着した細胞の中には、細胞を永久に表面に吸着させる構造を形成することによって、長い滞在の準備を始めるものがある。これらの細胞は不可逆的に吸着される。

図2.細菌細胞のコンディショニングされた表面への輸送、吸着、脱着、および不可逆的吸着。(Characklis 1990)

【ステップ3】グリコカリックスすなわち「スライム」の形成

バイオフィルム細菌は細胞外高分子化合物すなわち粘着性ポリマーを排泄する。これによってバイオフィルムを結合しそれをパイプ壁に接着する。さらに、これらのポリマー鎖は微量栄養素を捕捉し細菌を殺菌剤から保護する。Mittelman(1985)によれば、“付着は細菌細胞壁から外部に伸びる細胞外ポリマーによって仲介される(クモの巣の構造によく似ている)。この高分子物質すなわちグリコカリックスは、付着を容易にするばかりでなく微量栄養素を上層の水から捕捉し濃縮する作用もする荷電したポリサッカライドと中性のポリサッカライドからできている。グリコカリックスは付着細胞のために殺菌剤や他の有毒物質の影響を軽減する保護膜としても作用する。

図3.野育ちの細菌は、表面に付着する細胞外ポリマーを持つ“毛だらけの”細胞である。(Mittelman1985)

栄養素が蓄積するにつれて、パイオニア細胞は増殖しはじめる。娘細胞は自身のグリコカリックスを産生し、イオン交換表面のボリュームを大きく増加させる。やがて、細菌の発育コロニーができる。(Mayette 1992)
成熟バイオフィルムにおいては、ボリュームの多くは細菌細胞(5~25%)よりもゆるく組織されたグリコカリックスのマトリックス(75~95%)で占められる(Geesey1994)。グリコカリックスのマトリックスは大量の水を保持しているので、バイオフィルムで覆われた表面はゼラチン状でつるつるしている。

図4.バイオフィルムは微生物と細胞外ポリマーの“蜘蛛の巣”からできている。

【ステップ4】二次コロニー形成微生物

 

栄養分子を捕捉するだけでなく、グリコカリックスのネットは物理的抑制と静電相互作用を通じて他のタイブの微生物細胞も取り込む。これらの二次コロニー形成微生物は一次コロニー形成微生物の排泄物を代謝すると同時に、自分自身の排泄物を産生し、この排泄物を他の細胞が順に利用する。Borenstein(1994)によれば、これらの“他の細菌および真菌はパイオニア種によるコロニー形成の後にほぼ数日で表面にくっつく。”

 

【ステップ5】完全に機能するバイオフィルム:種の協同的“債権者会”

 

 

成熟した、完全に機能しているバイオフィルムはパイプ表面上の生きた組織のようである。それは、それぞれがカスタムメイドのミクロな生態的地位に活きる異なる微生物種から構成されている複雑で、代謝的に協同的な社会である。バイオフィルムは原始的な循環システムを持つとさえ考えられている。成熟したバイオフィルムのことは想像的には論文“Slime City’’に書かれている。

“異なる種がスライム・シティの中で親密に生活し、お互いに助け合って、隣人らしい交互作用を通じて食糧供給を利用し抗生物質に抵抗している。ある種が産生する毒性のある排泄物はその隣人ががつがつと食べてしまう。そして、公共のスライム・シティを建設するために生化学的資源をプールすることによって、数種の細菌は、それぞれ異なる酵素で武装して、単一の種だけでは消化できない食糧供給を消化する。”“バイオフイルムはあらゆるレベルでチャンネルのネットワークが浸透し、これを通じて水、細菌の排泄物、栄養素、酵素、代謝物および酸素が行き来する。ミクロゾーン間の化学物質とイオンの勾配によってバイオフイルムの周囲の物質を入れ替える力が生まわる。”(Coghlan 1996)

バイオフィルムは発育し広がる

バイオフィルムは通常の細胞分裂によって独自の速度で広がることができ、また定期的に新しい‘パイオニア’細胞を放出し配管の下流部分にコロニーを作る。バイオフィルムが発育して、境界層を通って流速が速く流れの強いゾーンにまで達する厚さになるにつれて、細胞の中には抜け落ちるものが出てくる。Mayette(1992)によれば、“これらの後のパイオニア細胞はその上流の先輩細胞よりもいくぶん得をする。なぜなら、親フィルムは排泄物を流れの中に放出し、それが下流のコロニーのできていないパイプ部分に最初の有機質コーティングとなるか、あるいは他のタイブの細胞の栄養物質になるからである。”

図5.細菌および他の微生物はバイオフィルムの中に協同的コロニーすなわち”組合”をつくる。嫌気性バイオフィルムは好気性の層の下に発育する。バイオフィルムの厚さは、流水が荒れ狂う流れにまで広がってきた細胞を剥がすので平衡に達する。(Borenstein 1994)

当院では、定期的に実施する徹底的なプロフェッショナルクリーニングと、適切な指導によるホームケアの効果的な組み合わせで、長期間健康で快適なお口の環境を実現しています。
通常半年、歯周病の場合は3ヶ月に一度のプロフェッショナルケアをしております。またその際、歯磨き指導を行いホームケアについてご指導いたします。ホームケア用品も多種そろえており(写真)、患者さんの状態に合わせおすすめいたします。

プロフェッショナルケア時にはフッ素塗布をサービスで行っています。

また、ホームケア時にホームケア用フッ素塗布ジェル、フッ素洗口剤のご指導もしております。お気軽におたずねください。

歯磨きというと歯磨き剤を思い浮かべますが

歯磨きというと歯磨き剤を思い浮かべますが、歯磨き剤には歯をすり減らせてしまうという副作用があります。
最近は低研磨性の良いものも出ていますがまだまだ市場には出回っていません。
そこで当院では、歯磨き剤の代わりにデンタルリンスの使用を、お勧めしています。とくに小児用のデンタルリンスは味がよく、使いやすく大半の子供さんに好評です。子供の歯磨きの動機付けに使えるのではとお勧めしています。

またCHXデンタルリンスを使用すると、歯周病の状態が目だって改善してくることを経験しています。是非お試しください。
以下サンスターさんから提供していただいた資料です。

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