歯はあまり削らないほうがいいですよ!

川越 にある 歯科 大東にし歯科医院 院長です。

今日は歯はあまり削らないほうがいいと言う話をしましょう。

学校検診の季節ですね
健診では治療勧告書が交付されます。
「ああ虫歯ですね詰めておきましょう」
「ついでに小さな虫歯があるから詰めておきましょう」
そして詰め終わると治療完了となり書類に判が押されて学校に提出できる。
当たり前の光景ですね。
歯医者は虫歯を削って詰めるところだから患者さんも満足げです。

ところで、削られた歯がほんとに切削が必要なほどのカリエスだったか
きちんと説明はしてもらいましたか?

歯医者の世界でよく言われることは
「儲ける歯医者は虫歯を見つけるのがうまい」とか
「目を細めて透かして見ると虫歯らしい歯が見えてくる」
とか言われています。
つまり経過観察すれば再石灰化するような初期脱灰や
ひどい時は健常歯でも溝の深い歯は削って詰めてしまえ。
ということなのです。
それが歯医者が保険治療で儲けるコツと、昔先輩からも教えられました。

そしてほじくり反され適当に何かを詰め込まれた歯は数年後に
詰めたがための歯髄炎をおこすことがあります。
今度は別の歯医者に飛びこむと喜んで神経を取られ金属の冠が被ります。
そして十数年後冠が脱離すると喜んで抜いてブリッジにされます。
その間、きれいで持ちのいい自費にしませんかと
勧められることもあるでしょう。
そしてまた数年後、ブリッジが脱落し一気に着脱入れ歯の世界に入ります。
人生一巻の終わり。

いままでに、このような患者さんを何十人何百人と見ています。

問題は最初に削ったときに、その歯は削る必要があったか否か、ということです。
また詰めた技術は適切だったかということも議論の的になるでしょう。
昔使っていたアマルガムという水銀を使った材料はとても寛容なつめもので
技術が無くても丸めて詰めれば意外なほど長持ちしました。

ところが代用として使われているコンポジットレジン
とても精細な接着技術を必要とし
歯医者のテクニックエラーをきれいに拾って
技術の良しあしで
歯の寿命を延ばしも縮めもします。
良く見受けられるのが
学校検診で虫歯を指摘された歯を
特に奥歯のかみ合わせの面に多いのですが
コンポジットレジンで修復してあるのですが
それが淵から全部虫歯になってしまっている
しかもそのうち何本かは詰めたレジンの下が
深い虫歯になってしまい神経治療が必要になっている
と言うようなことがあります。
この時自分が思うのは
この歯は本当に削る必要があったんだろうか?

溝が黒くなっているだけの歯ではなかったんだろうか?
と言う事です。

歯の溝が黒くなっていると学校検診では虫歯とカウントされ
治療勧告書が発行されます。
ところが歯の溝が黒くなっている歯には
そのまま放っておいても進行しない歯というのがかなりの頻度であるのです。
見分けるポイントは
溝の中が溶けてしまって下の象牙質まで貫通していないかどうか
もし貫通してしまっているなら問答無用で治療が必要になります。
ここでさっきの
目を細めてみたら虫歯らしきものが見えてくる
ということを思い出してください。
何もしなければ売り上げは初診料だけになります。
少しでも削ってつめればそれだけ点数が上がります。
どうせ詰めに来たのだから
と本当は削る必要がなくても削られてしまう事もあるのです。
そしてそれが何事もなく一生終わればいいわけですが
先ほど申しましたように
すこしのテクニックエラーで
受けなくてもよい大ダメージを歯に与えてしまう事もあるのです。

不必要に削られた歯は寿命が縮んでしまいます。
ところが
当院で軽い虫歯ですから歯ブラシ指導でしばらく経過をみましょう
と申し上げると八割型の患者さんは不満げもしくは不安げな
お顔をされます。
詰めてもらいに来たのになんでやってくれないの?

怪しい歯は穴を開けて詰めてしまえば安心ですか?

その価値観ははっきり間違えです。

不必要に詰め物を増やさないようにしましょう。